雪の桜田門外をゆく
書き手:ゆうき図書館(O)
- 作者: 鈴木茂乃夫
- 出版社/メーカー: 暁印書館
- 発売日: 1990/05
- メディア: 単行本
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所蔵図書館 | 資料番号 | 請求記号 |
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ゆうき図書館 | 140014739 | K/ 210.5/ ス/ |
1.この本を選んだわけ
1860年の3月3日,雪が降る江戸城桜田門外で,幕府の大老井伊直弼が暗殺された歴史的事件の背景と史実に迫った記録。
混乱の様相を呈する時代の最中,大老が暗殺されたことで幕府の衰退が公然となり,揺れ動く幕末の歴史に大きな影響を及ぼしたこの事件が起きてから今年で150年。
吉村昭の小説『桜田門外ノ変』(出版:新潮社)を原作とした映画が現在公開中でもあり,この事件を読み解くことで,現代社会において求められる何かを感じ取れるのではないかと思います。
”歴史とは現在と過去との対話である”
イギリスの歴史家E・H・カーの歴史哲学の精神で,さまざまなところで引用される有名な言葉。
人間社会が経てきた歴史(変遷や発展)を学び知ることは,そこから新しい見解や知識を得て,未来を展望することができること。
歴史を学び,いま現実に起きている事件や状勢の根本的な原因を探り見つめ直してみてはいかがでしょうか。
2.こんなひとにおすすめ
歴史や時代小説が好きな方をはじめ,現在公開中の映画『桜田門外ノ変』(東映)を観て,事件の真相や歴史的背景をもっと詳しく知りたくなったという方,またこれから見ようかなと考えている方にもおすすめです。
史実を深く知ることで,小説や映画もこれまでとは違う視点や感性で受けとめられるのではないかと思います。
3.こちらもどうぞ
切絵図を片手に歴史的な事件や出来事のあった地をたどる一冊。
- 作者: 新人物往来社
- 出版社/メーカー: 新人物往来社
- 発売日: 2001/07
- メディア: 単行本
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所蔵図書館 | 資料番号 | 請求記号 |
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ゆうき図書館 | 010155877 | / 213.6/ エ/ |
加須市立騎西図書館 | 310098785 | / 213.6/ エ/ |
「桜田門外の変を往く(p.45〜)」では,品川宿から江戸城桜田門までの水戸浪士たちの足跡が史実とエピソードを交えて紹介されています。
歴史の息吹を肌で感じたい方,遠い昔に思いを馳せてみたい方におすすめです。
いま私たちが普通に歩いている道や場所にはさまざまな歴史と人々の息づかいがあったことを実感できるはずです。
さらに,
桜田門外の変で大老井伊直弼の襲撃に加わっていた水戸浪士蓮田市五郎が,桜田門での乱闘の様子を描いた貴重な資料”『桜田門外之変図』”が
茨城県立図書館デジタルライブラリー
<http://www.lib.pref.ibaraki.jp/home/digital_lib/valuable_m/001051355335/Bibliography.html>
でご覧いただけますのでこちらもぜひ。