花火の図鑑

書き手:加須市騎西図書館 A

花火の図鑑

花火の図鑑

所蔵図書館 資料番号 請求記号
加須市騎西図書館  310562673  / 575.9/ ハ
ゆうき図書館  010997674  / 575.9/ イ/
大阪市立図書館  0011464247  575//
犬山市立図書館  111883609  575//

1.この本を選んだわけ
近年は年中どこかで花火大会が開催されている感じがしますが、7月下旬から8月下旬にかけてが多いのではないでしょうか?
この時期、色々な店舗の行楽グッズコーナーで近隣の花火大会情報が掲示しているのを見かけます。
もちろん、図書館でも「今週末見られる花火大会って、この近辺でありますか?」など聞かれることも多いです。
ある程度大きな大会であれば、花火の本などにも載っているのですが、小さな花火大会は、インターネットを利用して調べないとわからないこともあります。
また、この時期になると花火の仕組みについて自由研究の題材にしているお子さんや、「花火の写真の撮り方」について尋ねてこられる方もおられます。

さて、「花火について」を中心に書いてある本、「花火の写真」が多く載っている本など、一言に「花火の本」と言っても調べたい用途によっておすすめは異なりますが、ここは素直に花火の写真がふんだんに使われていて、かつ花火についてもわかりやすく書かれている点から本書を紹介します。

本書を購入する前にも花火関連の本はこの時期には関心が高く、何点か所蔵していました。
それらはそれらで、良かったのですが、本書は花火の写真で第一人者である泉谷玄作氏が手がけたもので、なんとオールカラーです!最初は氏の素晴らしい写真がたくさん載っているという認識が大きかったのですが、実際に中身を読むと、解説がとてもわかりやすく、当館では一般書扱いではありますが、ルビや解説など小学生の調べ物などにも非常に良いと思われましたので、購入しました。

前半の花火についての基礎知識は花火について知りたいポイントが(もちろん写真を交えて)しっかり書かれており、本編の図鑑部分では、本書のA5サイズいっぱいに写っている花火の写真を用いながら花火の名前や特徴、花火観賞するポイントなどが書かれ、後半は花火の歴史や花火師の一日、全国各地の花火競技大会、花火写真の撮り方などが書かれていて、ボリューム満点な内容になっています。
本書を読むと、いつもの花火大会がまた違った感じに見えることと思います。

2.こんなひとにおすすめ

花火は実際に見る方が迫力も違い、楽しいと思いますが、花火大会に繰り出す予定のある方や花火好きの方の他、隅田川花火大会の花火中継を見ていて花火についての解説がよくわからなかった方や自由研究の題材に迷っている小学生などにおすすめです。

3.こちらもどうぞ

花火百華 (丸善ライブラリー (321))

花火百華 (丸善ライブラリー (321))

所蔵図書館 資料番号 請求記号
加須市騎西図書館  310138326  / 575.9/ ハ
ゆうき図書館  011218468  / 575.9/ オ/
大阪市立図書館  0000809249  575.9//2000


こちらは新書で花火の写真は少ないのですが、中にあるコラムと花火大会に足を運ぶ時の心得というか注意点などがとてもためになり、巻末付録の『目的別観覧ガイド』が他の本の大会ガイド(地域別・開催日別)とは異なり、面白いなぁと思います。

悪たれの華

悪たれの華

所蔵図書館 資料番号 請求記号
加須市騎西図書館  310534300  / 913.6/ コア
大阪市立図書館 0011242757 Fコアラ//

次に花火に関連して小説ですが、この小説は玉屋の三代目市郎兵衛の生涯を描いたフィクション長編時代小説です。悪人が悪人らしく書かれている主人公のため、少々驚きましたが、その花火にかける情熱は本物で、悪を闇と捉えると、花火の美しさと相まってふと見えてくるものがあるような感じがしました。
2段組みで約600ページもあるので、読みごたえも十分あります。

落語絵本 十 たがや (落語絵本 (10))

落語絵本 十 たがや (落語絵本 (10))

所蔵図書館 資料番号 請求記号
加須市騎西図書館  320192230  / E/ タカ
ゆうき図書館  020156139  / E/ カワバ/
大阪市立図書館 0011239506 Pカワハ//
犬山市立図書館 120651492 E//

最後に、こちらの絵本ですが、落語で有名な「たがや」を元に、作者の川端誠氏があとがきで『人が命を落とす話を、命が産まれる話に作り替えてはと思い立ち、出来上がった次第です。』と書いていますように、舞台設定は両国の川開きで花火見物の客でごった返す橋の上というのは変わらないのですが、侍と争いなどは全く起きずに、見物客などの協力によって赤ん坊が無事に産まれるという心温まる作品に仕上がっています。