【テーマ:いい服の日の本】草木染め大全

書き手:加須市騎西図書館 A

草木染め大全―染料植物から染色技法まですべてがわかる

草木染め大全―染料植物から染色技法まですべてがわかる

所蔵図書館 資料番号 請求記号
加須市騎西図書館 510011893 / 753.8/ ク
犬山市立図書館 112296629 / 753/
ゆうき図書館 011174877 / 753.8/ミ

1.この本を選んだわけ

11月29日は語呂合わせで「いい(11)ふく(29)」ということで『いい服の日』だそうです。他にも服に関連して、2月9日の『服の日』や、明治5年11月12日付の太政官布告第339号『大礼服及通常礼服ヲ定メ衣冠ヲ祭服ト為シ直垂狩衣上下等ヲ廃ス』の中で礼服は洋服にするということになったことから、11月12日は『洋服記念日』と、似たような記念日があります。

もちろん、素直に「いい(11)にく(29)」ということで『いい肉の日』として、今年の春から夏にかけて口蹄疫感染で大変だった宮崎県の「より良き宮崎牛づくり対策協議会」が制定していた日でもあります。

今回は、『いい服の日』にちなんだ本を各館で紹介してみようという企画による紹介です。

さて、『いい服』と言われても、「高級な服」なのか「愛情こもった手作りの服」なのか「正装に着る服」なのか「余所行きの服」なのか、人によって色々イメージするものは違います。
また、その国や年代によっても「いい服」のイメージは色々と違うと思いますが、私は手作りのオンリーワンの服をイメージして、本書を紹介します。

タイトルにありますように、本書は、まだ布にも服にすらなっていない、草木染め本です。

書架を見ますと色々な草木染めの本がありますが、その中で本書は、シルク・ウール・コットンといった素材の違いや媒染材(ミョウバン・銅・鉄)による違いなどが一目でわかるように実際に染めた色見本が付いているという点と、それぞれの染料植物に対して記述されているメモや、後段の色々なものの染め方など非常にわかりやすく書かれており、何よりも他に比べて掲載点数が多いので、購入し所蔵することに決めました。

唯一のおしいなぁと思った点は、Part.2の図鑑の見方やサンプルの染色条件が後ろのPart.5にあることで、他の図鑑類だと「この本の使い方」が最初にあるため、普段見慣れない構成だったので「あれ?」と思いましたが、索引もきちんとあり、理科の実験さながら「色々な植物で染めてみよう実験」が行われている実験室のような楽しい感じのする本です。

2.こんなひとにおすすめ
草木染めについて知りたい人はもちろん、よく見る庭の木の葉で染めるとどうなるだろうと思う方などにおすすめします。
もちろん、普通にパラパラめくって「へぇ〜、これはこんな色になるんだねぇ」って眺めるのも良いかと思います。

3.こちらもどうぞ
紹介が糸の話だったので、その次の段階として…

セーターになりたかった毛糸玉

セーターになりたかった毛糸玉

所蔵図書館 資料番号 請求記号
加須市騎西図書館 320002801 Y/ E/ セタ
犬山市立楽田ふれあい図書館 320025810 / E/
ゆうき図書館 020085049 / E/ツダ

赤い毛糸玉はセーターに夢でした。その念願叶って、10個の毛糸玉がおばあさんに買われて行き、セーターが編まれていったのですが、最後の毛糸玉は一緒にセーターにはなれませんでした。
そんなセーターになれなかった毛糸玉には波乱万丈なことが起こります。
その毛糸玉のその時その時の気持ちの変化がよく描かれて、温かなタッチの絵とともに話に引き込まれます。
もちろん最後はハッピーエンドなのですが、読み終えたときに心温まる感じのする絵本です。

セーターつながりで…

セーターって用語はsweaterなんですよね。
で、ふと綴りを眺めていると、sweatから来ているんだなぁと思い、「ん?スウェット??」と疑問が出てきて、自己レファレンスした時に見つけた本です。

ファッション蘊蓄事典―男と女のお洒落ワード

ファッション蘊蓄事典―男と女のお洒落ワード

所蔵図書館 資料番号 請求記号
加須市騎西図書館 310445085 / 589.2/ フ
犬山市立図書館 111729810 / 589/

これは、服飾史の本と言えば服飾史の本なのですが、タイトル通りファッション関係に関する蘊蓄(うんちく)が所狭しと載っています。
そういう意味では、手に取りやすい本だと思われます。
この本の特徴としては、ファッションの変遷史をはじめとして、年代別「ファッション族」の話や年代別の流行ファッション、ファッション用語のうんちくなど、色々な角度からファッションについて記述されています。
前述のセーターとスウェットの話も載っていました。
また、「ああ、昔、そんなファッション流行ったよなぁ〜」って懐かしむこともできますし、「学ランのランは何だ?」とか「へぇ〜」と思える話がたくさん載っています。

この本の『海外で通用しないファッション用語』の中で「アイビー○○」という語が色々と目に付きました。
そこで、最後に紹介したいのが、

IVY ILLUSTRATED―絵本アイビーボーイ図鑑

IVY ILLUSTRATED―絵本アイビーボーイ図鑑

所蔵図書館 資料番号 請求記号
加須市騎西図書館 310222575 / 589.2/ エ

IVY ILLUSTRATED―絵本アイビーギャル図鑑

IVY ILLUSTRATED―絵本アイビーギャル図鑑

所蔵図書館 資料番号 請求記号
加須市騎西図書館 310222567 / 589.2/ エ

1980年の改訂版なのですが、60年代、80年代と流行ったアイビー・スタイルの集大成の本です。
味がありつつも細やかなイラストでファッション関係に疎い私でもわかりやすく読みやすい本です。