【テーマ:いい服の日の本】世界を変えるオシゴト

書き手:ゆうき図書館(O)

世界を変えるオシゴト 社会起業家になったふたりの女の子の感動物語 (講談社BIZ)

世界を変えるオシゴト 社会起業家になったふたりの女の子の感動物語 (講談社BIZ)

所蔵図書館 資料番号 請求記号
ゆうき図書館 011159688 / 335.8/ ソ/
犬山市立図書館 112272935 / 335.8/ ソ/

1.この本を選んだわけ

経済的に貧窮する中国のチベット族と崇明島という上海沖の島に暮らす女性たちに
安定した雇用と継続的な現金収入(=生活の向上)をもたらしたファッションブランド「shokay(ショーケイ)」。
このビジネスを立ち上げた二人の女性の奮闘を追った本書。

”luxury with a story(ストーリーのあるラグジュアリー)”というブランドスローガンには,
生産者たちの商品づくりにかける思い,そして世界中の人たちに向けた社会的企業の哲学が込められています。

服が形となり私たちの手元にとどくまでには,作り手や売り手そのほかたくさんの人たちが紡ぎだすストーリーがあります。
そしてそれを購入し,受け取った人たちがそのストーリーを繋いでいく。

いい服の条件 ― それは素材や品質,デザインや着心地,そして思い出などさまざまあると思います。
その中のひとつとして,服または服を着ることの背後に存在するストーリーに帰する部分もあるのではないか ― そんな印象を与えてくれる一冊です。

「shokay(ショーケイ)」が販売する手編みのニット製品には,編み手の名前が記されたタグが付けられ,
ウェブサイトで編み手のプロフィールなどを確認することができるそうです。
生産者の顔が見えるモノづくり。そこに商品力の高さとブランドとしての誇りを感じ取ることができます。

いい服の日,自分にとってのいい服,お気に入りの服にはどんなストーリーがあるのか?
探ってみるのも楽しいかもしれません。

2.こんなひとにおすすめ

アパレル関係の仕事に就いている方や今後就きたいなと考えている方にはもちろんですが,
いつかは自分も起業したい!海外で働きたい!という方,また国際支援やCSR活動,フェアトレードなどに関心のある方にもおすすめです。
二十代の若さで社会企業家となったマリーとキャロル,二人の女性のバイタリティーあふれる熱意と行動力に驚きと尊敬,
そして,知識や理論といった机上の空論だけでは動かすことのできないビジネスの厳しさや難しさを学ぶことができます。

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ゆうき図書館 011113735 / 589.2/ モ/

地域に根ざし,地域から発信するファッションブランド「群言堂」。
島根県石見銀山を拠点に活動するデザイナー松場登美さんの半生が当人へのインタビュー形式で紹介されています。
子ども時代のことから現在にいたるまで,服づくりへのこだわりや町おこし,地域での暮らしに対する考えや思いなどが語られています。