【テーマ:脱出の日の本】洞窟オジさん

書き手:千葉県立図書館(W)

所蔵図書館 資料番号 請求記号
千葉県立東部図書館 2101708106 2891 /カカ 13
犬山市立図書館 111711453 289.1 /カ /

1.この本を選んだわけ
今日はその昔、ナポレオンが流刑地エルバ島から脱出した日にちなんで「脱出の日」なんだそうです。
そこで「脱出の日」にちなんで、こんな本はいかがでしょうか。
13歳のときに親の虐待から逃れて家出。最初は足尾鉱山跡の洞窟へ、その後新潟や福島などの山中や茨城の川べりを転々として、43年間もサバイバル生活を送った洞窟オジさんの半生記。
ここまでして逃れたかった生活を思うと複雑な気分にもなりますが、牧歌的な口調で語られる数奇な人生は想像を超えて新鮮です。

2.こんなひとにおすすめ
蛇やネズミを捕獲する方法、薬になる野草、安全な住居の作り方など、サバイバルの智恵も満載です。
都会生活に疲れた方、しばし山の生活に浸ってみてはいかがでしょうか。

3.こちらもどうぞ

遠野物語・山の人生 (岩波文庫)

遠野物語・山の人生 (岩波文庫)

所蔵図書館 資料番号 請求記号
千葉県立中央図書館 9101627000 3881 /Y53

「山に埋もれたる人生のあること」から始まる『山の人生』30章。
炭焼きの子殺し、山男の妻になった女、ふとしたことから山に入った教員、少年の神隠し、天狗や山姥にあった話など、山にまつわる様々なエピソードを綴っています。
夢うつつで聞くおとぎ話のような独特な味わいがありますが、『洞窟オジさん』を読んだ後に読むと、妙なリアリティを感じることができます。
昨年発刊100周年で話題になった『遠野物語』もあわせてどうぞ。

東京のドヤ街・山谷でホスピス始めました。―「きぼうのいえ」の無謀な試み

東京のドヤ街・山谷でホスピス始めました。―「きぼうのいえ」の無謀な試み

所蔵図書館 資料番号 請求記号
千葉県立東部図書館 2101912665 3699 / 14

山がいき場のない人を懐深く受け入れていたのも今はむかし。
最後に山つながりで(?)、身寄りのない人やいき場のない人を受け入れる山谷のホスピス、その名も「きぼうのいえ」のお話をどうぞ。
無縁社会脱出のカギはこんな試みの中にあるのかも、と思わせてくれる一冊です。