日本の染と織

書き手:ゆうき図書館(O)

日本の染と織

日本の染と織

所蔵図書館 資料番号 請求記号
ゆうき図書館 011421203 K/753/イ

1.この本を選んだわけ

地域に関連する資料の収集と提供は、図書館にとって重要なサービスのひとつ。
結城紬の産地に位置する当館にとって、結城紬ひいては織物に関連する資料や情報は、積極的に収集する必要、そして責任があります。
本書は、北海道から沖縄まで、日本全国に点在する織物と染物を紹介した一冊。
特に、古来伝え継がれてきた伝統的なものが中心となっていて、結城紬ももちろんそのひとつとして取り上げられています。

世界に誇る日本の伝統文化・染織の魅力はもちろんのこと、永い時間をかけて育まれた各々の独自性(手法や特性)とその背景(人や物との交流〈影響や繋がり〉や現在に至るまでの歴史)も同時に知ることができます。

2.こんなひとにおすすめ

日本各地に伝わる染織ひとつひとつの特徴や技法が、簡潔に解説されているので、染織に関してあまり知識のない方が読んでもわかりやすく、また色鮮やかで美しい文様が、多数の図版を用いて紹介されているので、デザイン見本のように細かく、作品集のように視覚的に楽しむことができます。アートに触れる感覚で幅広い方々におすすめです。

3.こちらもどうぞ

日本伝統織物集成

日本伝統織物集成

所蔵図書館 資料番号 請求記号
ゆうき図書館 011421146 K/586.7/ニ

日本の伝統織物180余種に関する情報(産地や名称をはじめ、歴史的背景や技法、製作工程など)がまとめられた一冊。
上記の資料は、現在も受け継がれているもののみ、焦点があてられていましたが、こちらはすでに生産が行われていない貴重なものについても採録されています。
染織に関するさまざまな調べものや研究に役立つ資料ではないかと思います。


加えて、やはり結城紬の本を紹介しないわけにはいかないかなということで、こちらもどうぞ↓

人間国宝シリーズ〈43〉結城紬 (1979年)

人間国宝シリーズ〈43〉結城紬 (1979年)

所蔵図書館 資料番号 請求記号
ゆうき図書館 140001330 K/709.1/ニ

この本は、縦36×横26.4cmの大きさ(形態)で、織物や着物の図版も大きく収録されているので、実物とまではいきませんが、結城紬の特色でもある縞や絣の文様や丈夫でしっかりとした質感を、より詳細に感じ取れるのではないかと思います。
また、製作工程(写真付)や歴史についてももちろん記載されているので、結城紬についての基本的なことを学ぶのにも良い資料ではないかと思います。


そして、今年も恒例の、着物で結城の街を散策するイベント「きものday結城」が開催されることが決定しました。

結城市ホームページ-「きものday結城」開催決定(告知)
 <http://www.city.yuki.lg.jp/13/12727.html

実際に着てみないとわからないことや産地の風土を感じることで、結城紬の新たな魅力を発見できるかもしれません。
興味のある方はぜひ!本場結城紬の着物の貸出もあるみたいですよ。