「はとバス」六〇年

書き手:加須市騎西図書館 A

「はとバス」六〇年――昭和、平成の東京を走る(祥伝社新書208)

「はとバス」六〇年――昭和、平成の東京を走る(祥伝社新書208)

所蔵図書館 資料番号 請求記号
加須市騎西図書館  510008832  / 685.5/ ハ
大阪市立図書館 0012105976 685//


1.この本を選んだわけ

子ども達が夏休みに入り、お出かけする方も多いかと思います。
図書館では、最近の旅行傾向を反映してか、近場の遊び場や小旅行のガイド本などが人気だったりします。

さて、『はとバス』って乗ったことがなくても名前を聞いたこともない人はいないと思われますが、いかがでしょうか?
私自身の出身が関東圏ではないため、『馴染みのない東京での観光=はとバス』ってイメージがあったりします。
そんなはとバスも2008年に定期観光運行開始60周年を迎えたそうで、『写真と資料で読むはとバス60年大図鑑』(非売品)を作成したという話を聞き、「うちの館にもいただけないかなぁ」と思ったりしていました。
(実際、この大図鑑は、埼玉県内では県立図書館に1冊あるのみで、コースの行き先になっている秩父などでも所蔵していないのは、少し残念な気もします。)

そんな中、出版されたのが、今回紹介する本です。
はとバスの旅行ガイドの本ではないのですが、はとバスの辿った60年の中のコースの変遷を通じて、東京の移り変わりについて考えるというスタンスで書かれた本で、東京の歴史について書かれた本はたくさんありますが、その切り口は面白いと思われたため、購入しました。

惜しむらくは、新書なため、カラー写真などがふんだんにないことなのですが、それでも、その当時のコースを考えるとその時の世相というか流行り処が反映されていることがわかり、「当時はそうだったんだ…」ってなるほどと思わされる面もあるので面白く読むことができます。

2.こんなひとにおすすめ
はとバスファンや「はとバスで東京タワーを見に行ったよなぁ…」「はとバス、東京に出た時に乗ったよなぁ…」って方はもちろん、昭和の東京で青春を過ごした方や東京の時代を振り返りたい方なんかにもおすすめします。

また、この夏休みに実際にはとバスを利用しようと思ってコースの変遷などのウンチクを披露したい方にもおすすめできるのではないかなぁと思います。

3.こちらもどうぞ
まずは、はとバス繋がりで、

はとバスオフィシャルガイド―江戸・東京ぶらり再発見!

はとバスオフィシャルガイド―江戸・東京ぶらり再発見!

所蔵図書館 資料番号 請求記号
加須市騎西図書館  310509393  / 291.3/ ハ
ゆうき図書館  010889186   / 291.3/ ハ/
大阪市立図書館 0011086155 291.3//


こちらは、普通に東京の旅行ガイドブック的にも使うことができます。
ただ、出版年が2005年のものですから、すでにないコースやないお店などもあるかもしれませんので、その点はお気を付けてご覧ください。

次に60年つながりで、

Focus on 60 years [60年の焦点。]

Focus on 60 years [60年の焦点。]

所蔵図書館 資料番号 請求記号
加須市騎西図書館  310508668  / 210.7/ ロ
大阪市立図書館 0011083368 210.7//

年は少しずれますが、共同通信社の1945年〜2005年の報道写真を集めたものです。最初のページから10年ごとに遡っていく感じで「あ〜こういう事件があったなぁ」と振り返ることができます。

最後に東京繋がりで、

東京―写真集・都市の変貌の物語1948~2000

東京―写真集・都市の変貌の物語1948~2000

所蔵図書館 資料番号 請求記号
加須市騎西図書館  310031950  / 213.6/ シ
ゆうき図書館  010371615  / 213.6/ イ/
大阪市立図書館 0010087689 213.6//2001

こちらも少しずれますが、1948年〜2000年の東京を写した写真集です。
この本の面白いところは、2000年に撮影された写真もモノクロで載せることによって、同じような場所で撮影された過去の写真と比較しやすくしているところです。

現在、スカイツリーを見に行くのが流行っている感じがしますが、これから何十年後には、また、これらのような「あの頃はスカイツリーなんかなかったんだよなぁ」って写真に懐かしさを覚える日が来るのでしょうね。