明治事物起原7
書き手:ゆうき図書館(Y.I)
- 作者: 石井研堂
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 1997/11
- メディア: 文庫
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所蔵図書館 | 資料番号 | 請求記号 |
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ゆうき図書館 | 010717338 | / 031.4/ イ/ |
1.この本を選んだわけ
12月に入ると街中がクリスマスの飾り付けで賑わう、そんな光景が、日本でも一般的なものとなっていますね。
さて、クリスマスが年中行事の一つとして日本に定着したのは、いつ頃からなのでしょうか?今日は、そんな疑問に答えてくれる本を紹介します。
明治文化の研究者、石井研堂のライフワークといえる『明治事物起原』、ちくま学芸文庫版の七巻、第十五編暦日部に「クリスマスの始め」が掲載されています。
その冒頭には、明治十一年十二月の記述を引用して「本月二十五日は、西洋のクリスマスといふ耶蘇の祭日で、此祭日は、本邦の氏神祭と雛祭と福引を一つにしたる様な習慣なり云々」とあります。
う〜ん、なんだかよくわからない例えですが、とにかく明治前期の日本でも「クリスマスっていうなんだかすごい祭りがある」と認識されていたことは伝わってきますね。
続いて本文では、クリスマスが日本に定着するまでの流れが記述されています。
これを読めば、クリスマスに語れるトリビアが身につくかもしれません。
2.こんなひとにおすすめ
『明治事物起原』は明治時代を研究する上での基本資料といえますが、調べ物に利用するだけでなく、読み物としても楽しめるような興味深い記述が満載です。
「日本における○○の起原って?」と気になることがある方は、ぜひ手にとってみてください。
3.こちらもどうぞ
ちくま学芸文庫版の『明治事物起原』は全八巻二十一編からなり、取り上げられている事物は多岐にわたっていますので、興味のある項目だけを拾い読みするだけでも楽しめます。
五巻第十編金融商業部「バーゲンデーの始め」とか八巻第二十一編動植物部「袋鼠の始め」って、読んでみたくありませんか?