【テーマ:脱出の日の本】旅のあとさき

書き手:ゆうき図書館(O)

旅のあとさき ナポレオンの見た夢

旅のあとさき ナポレオンの見た夢

所蔵図書館 資料番号 請求記号
ゆうき図書館 011043312 293.5/フ/
犬山市立図書館 111938494 293//

1.この本を選んだわけ

1815年の今日2月26日は、フランスの皇帝ナポレオン1世が、ロシア遠征の失敗、ドイツ解放戦争により退位に追い込まれ、流されていたエルバ島を脱出した日。
その後は、ナポレオンの百日天下という言葉もあるように、同年3月に帝位に復しましたが、ワーテルローの戦いに敗れ、6月に退位、セントヘレナ島へと流され最期をとげました。

そんなナポレオン皇帝復活への前兆となった2月26日"脱出の日"に紹介するのは、文芸評論家としてたくさんの著書を持つ福田和也さんのナポレオンをテーマにしたフランス紀行文です。

生地コルシカ島から始まり、南仏、ブルゴーニュ、そしてパリ。
ナポレオンゆかりの地をめぐり、その足跡をたどっています。

エルバ島を脱出したナポレオンが、はじめて上陸したカンヌにほど近いジョアン湾。
そこからパリへと北上した道(ナポレオン街道)の起点として、記念碑が建てられているとのこと。

旅行記としてはもちろんですが、フランス近世の歴史、ナポレオンの伝記としても使えるのでは?と思えるほどの充実した内容です。

2.こんなひとにおすすめ

日常生活(悩みや鬱憤、その他いろいろ)からの脱出といえば、そのひとつに必ずあげられるのは、いつもとは違う場所に身をおいて、さまざまな刺激を受けることができる"旅"ではないでしょうか。
でも、今は旅に行く余裕が無いという人もきっと多いはず。そんな人におすすめなのが『旅のあとさき』のような紀行文。実際に体験するわけではないけれど、本を通してその旅の感覚を味わうことができます。

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ゆうき図書館 010984995 619.8/ワ/

仕事や勉強などに煮詰まったとき、旅行とまではいかなくても、ほんのひとときそこから脱出(気分転換)させてくれるアイテムといえばコーヒー。
この本は、そんな日常の疲れをホッと一瞬忘れさせてくれるコーヒーの歴史と現在のコーヒーの貿易問題が綴られています。

ナポレオンとコーヒーの関係性も深く掘り下げられていますのでこの機会にぜひおすすめしたい一冊です。
脱出するまでのエルバ島での暮らしぶりにも触れられていますよ。